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吉兆といっても「のれん分け」をして4店(4社)舗になっているというから、正確には
「船場 吉兆」と云うべきでしょう。

積もり積もったトラブル会社が、ついにこゝまでやってしまったか・・・というのが
今回の「前の客の残した品物の使い廻し」

家庭の食事じゃあるまいし
我々の言葉では残飯といって、ひと昔前なら養豚業者に豚のエサとして
もっていってもらったものですよ。 今は生ゴミとして扱いますがね。

この吉兆 写真で紹介しますが、昭和54年6月29日 5回目の東京サミットの時
赤坂迎賓館の大平首相主催の午餐会の食事を担当したのですよ。
それほどの料亭だったのですがねェ。

私が鮮烈におぼえているのは次の理由です。
私はホテルニューオータニの社員でした。
6月28日 各国首脳が宿泊していたホテルニューオータニに時限式発火装置が
確か8階だったと思うが、発見され緊張が走ったものでした。

吉兆の料理は大平首相の直々の注文だったと聞きます。
当時の吉兆のあるじ 湯木貞一が後日 次の様な立派なことを言っています。

『今回サミットの料理をさせていただいたことは、私の日頃の
「世界の名物料理・日本の料理」という悲願の一端が果たせられた思いがします』とね。

私の会社の和食の調理士達は皆 関西の人間です。
関西の料理人達は、吉兆を 働きたい第一の職場 と考えていたと言います。
今は「あそこに居なくて良かった」

近年の調理人の食事事情を書いておきましょう。
我が社の様な大きな職場では社員食堂があり、調理人達の「賄い料理」という
ものはありません。

料亭の様な小規模なところでも、現在では「客の残り物」を食べるということはまったく
ありません。
「賄い料理」といっても「残飯」ではなく原材料から調理するものを食べています。


今回のことの見方を変えればそんなに食べ残しが出るということは、おいしくないのでしょうね。
不味(まず)いから残すのでしょう。
数万円もする料理を残すでしょうかねェ。
いくら接待の場とはいえ、残しちゃ相手に失礼ですよ。

もうひとつ・・いくら今回のことが「食品衛生法」に違反していないとしても「不文律」で
お客様との間には、こんなことをしてはいけないという仁義・信義があるものでしょう。

私自身を戒(いま)しめなくてはいけませんね。



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